NetBIOS Over TCP/IP が有効にならない場合の対処方法

NetBIOSのサービスをTCP/IP上に実装すると、ネットワーク・プロトコルをTCP/IPだけに限定することができるためトラブル回避ができる。また、TCP/IPの持つルーティング機能を使って、ルーターで相互に接続されたような LANや WANを使って複数拠点を結ぶ大規模なネットワークが構築できる。このようなことから IBMと Microsoftは、TCP/IP上で NetBIOSの APIを使用し、Windows上でファイル共有サービスなど幅広く使えるようにした。これが NetBIOS over TCP/IP(NetBTまたはNBT)である。

しかし、NetBIOS over TCP/IPが有効になっていると、コンピュータの情報がインターネットに筒抜になってしまい、攻撃者に対して有益な情報を与えてしまうことになる。従って、Windowsのアップデートやセキュリティソフトの導入などにより、ネットワークアダプタの GUID(Globally Unique IDentifier)グローバル一意識別子が、レジストリのデータベースから削除されてしまう場合がある。

そのような場合、ネットワーク接続を必要に迫られ、NetBIOS Over TCP/IPを GUI画面上で有効に設定しても、ネットワーク接続の詳細プロパティ[NetBIOS Over TCP/IP 有効]の値が[いいえ]になり、ネットワークに接続できなくなる。

このページでは、使用しているネットワークアダプタの GUIDを取得し、レジストリのデータベースから削除されている場合、レジストリのデータベースに再追加する作業を、画像を用いながら記すことにする。なお、ここで使用した画像等は、Windows 10 Pro 1809 である。

1、NetBIOS over TCP/IPの値を確認

最初に、NetBIOS over TCP/IPの値を確認するため、コマンドプロンプトを起動し、カーソル位置に [ipconfig /all]を入力し[Enterキー]を押す。

※ 参考  ipconfigは、TCP/IPの設定などの確認ができ、パソコンのネットワーク機能を調査するコマンドである。

NetBIOS Over TCP/IPを GUI画面上で有効に設定したにもかかわらず、下の画像では [NetBIOS Over TCP/IP]の値が [いいえ]になっているのがが見て取れる。実際の値は[有効]でなければならない。

画像のマスキング部分はグレー色で囲んであり、以下同様とする。

2、ネットワークアダプタの GUIDを取得

使用しているネットワークアダプタの GUIDを取得する。

※ 参考  GUID(Globally Unique IDentifier)とは、128ビット(16バイト)の値からなるデータを一意に識別するために用いられる識別子のことで、{XXXXXXX-XXXX-XXXX-XXXX-XXXXXXXXXXXX}のように8桁-4桁-4桁-12桁をハイフンで区切って記載する。Windowsではインターフェース識別子やクラス識別子などに利用されている。

コマンドプロンプトのカーソル位置に、[wmic nicconfig get Caption, SettingID]と入力し [Enterキー]を押す。

※ 参考  WMIを操作するコマンドとして Windowsには、wmic.exe(Windows Management Instrumentation Command Line)というコマンドラインツールが用意されている。このコマンドを使えば、WMIによって提供されている情報の取得や操作が可能になる。

下の画像は GUIDがキャプションされている SettingIDである。使用しているネットワークアダプタは[Realtek PCIe GbE Family Controller]であり、GUIDは{FAA039B8-             15}であることが分かる。

3、レジストリエディターで GUIDの確認

レジストリエディターを起動し、前記2で取得したネットワークアダプタの GUIDの有無を確認する。

スタートボタンを右クリックし、[ファイル名を指定して実行]の名前のフォーム内に[regedit]を入力[OK]をクリックしてレジストリエディターを起動する。

起動したら、[HKEY_LOCAL_MACHINE ➡ SYSTEM ➡ CurrentControlSet ➡ Services ➡ NetBT ➡ Linkage]リンケージへ移動する。

[Linkage]をクリックすると、右側のフォーム内に [Bind] バインド [Export] エクスポート [Route] ルートの3つの名前がある。

[Bind]を右クリックして[修正]をクリックする。

下画像の[複数行文字列の編集]のダイアログが表示され[値のデータ]のフォーム内に前記2で取得したネットワークアダプタと同じGUIDがないことが見て取れる。

他の[Export] [Route]も同様と思われるが、とりあえず同じように確認する。

4、ネットワークアダプタの GUID追加

前記2で取得したネットワークアダプタの GUIDを前記❶❷❸の各セクションの値のデータに[Tcpip6GUID]および[TcpipGUID]をそれぞれ追加する。

※ 参考  レジストリエディターの修正を間違えると、最悪の場合は Windowsのシステムが起動しない場合もあり得るので、レジストリのエクスポートは必須である。

また、インプットミスを軽減するには、フォーム内に現在表示されている値のデータ \Device\Tcpip6_{ }および \Device\Tcpip_{ }を下側にコピペし{ }内の GUIDを削除する。

次に、前記2で取得したネットワークアダプタの GUIDを{ }内にコピペすると入力ミスは皆無になる。

 [Bind] バインドに GUIDを追加し[OK]をクリックする。

※ 例

\Device\Tcpip6_{FAA039B8-             15}

\Device\Tcpip_{FAA039B8-             15}

 [Export] エクスポートに GUIDを追加し[OK]をクリックする。

※ 例

\Device\Tcpip6_{FAA039B8-             15}

\Device\Tcpip_{FAA039B8-             15}

 [Route] ルートに GUIDを追加し[OK]をクリックする。

※ 例

\Device\Tcpip6_{FAA039B8-             15}

\Device\Tcpip_{FAA039B8-             15}

5、PCの再起動および確認

すべてを追加して確認が終わったらパソコンを再起動し、コマンドプロンプトを起動する。

確認するため前記1と同じように、カーソル位置に [ipconfig /all]を入力し[Enterキー]を押す。

下の画像では [NetBIOS Over TCP/IP]の値が [有効]になっているのが見て取れる。

当ウェブサイトは、GUIDの追加の間違いに伴い発生したいかなるトラブル、損失、損害等の諸問題について一切責任は負えませんので、ご承知おき願いたい。

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