HDSDR Ver:2.70 設定項目の内容

HDSDR Ver:2.70

HDSDR(High Definition Software Defined Radio)を日本では、ソフトウェアラジオまたはソフトウェア無線などと呼ばれ、広帯域受信を可能にしたWindowsで作動するフリーウェアソフトである。チューナーは、デコーダーチップに、RTL2832UのICが搭載されているUSB Dongle(ドングル)を使用するが、受信周波数はおおむね24MHzから1700MHzになるので、LF・MF・HF帯を受信するには周波数をコンバートすることで可能になる。また、HDSDRの受信周波数とトランシーバの周波数を同期させるフリーウェアソフト「Omni-Rig」を使用すると、送受信が簡単に行えるようになる。


ここではHDSDRの設定項目、特に「アクセスモジュール」および「オプション」の設定項目に限定して、分かっている範囲内で画像を交えながら「設定項目の内容」を確認していくことにする。また、HDSDRの導入方法については、このサイトで紹介した ➡「ソフトウェアラジオ HDSDR」が参考になるだろう。

なお、HDSDR Ver:2.76 の設定項目は、➡「HDSDR Ver:2.76 ptions の設定項目」を参考にされたい。

※ ここで説明した内容および使用した画像は、「HDSDR Vre:2.70」である。

1、アクセスモジュール(ExtIO)の設定項目

ExtIOの設定

プルダウンメニューは各設定する。
● Device
インストールしてあるデバイスを選択する。
● Direct Sampling
RTL2832Uに搭載されているダイレクトサンプリングモードを使用する場合は、I Input/Q Inputのどちらかを選択する。コンバータを使用する場合は、Disabledを選択する。
● Sample Rate
サンプリングレートを設定する。
● Buffer Size
必要に応じてバッファサイズを選択する。
● Tuner Gain
チューナーバーは、上方向でゲインを増幅、下方向でゲインを軽減する。
● AGC
AGCをかけるときは、必要に応じて、Tuner AGC/RTL AGCのラジオボタンにチェックを入れる。
● Frequency
チューナーのオフセット周波数を入力する。
● Offset Tuning
チューナーのオフセット周波数を修正する場合は、ラジオボタンにチェックを入れる。

2、オプション(Options)の設定項目

● Select Input
使用する入力デバイスなどを選択する。

● Visualization
スペクトラム表示画面のデザインなどの変更を設定する。

● Visualization> RF Spectrum Type
スペクトラムのタイプを選択する。

● Visualization> FFT Windowing
高速フーリエ変換したウィンドウのタイプを選択する。

● Visualization> Color Palette
スペクトラム表示画面の配色デザインを選択する。

● Visualization> Waterfoll Timestamp
ウォーターフォールの経過時間表示位置を選択するが、RFはメイン画面表示、AFはサブ画面表示である。

● Input Channel Mode for RX
入力チャンネルモードを選択する。

● Output Channel Mode for RX
出力チャンネルモードを選択する。

● Input Channel Calibration for RX
受信周波数付近にイメージ信号が現れる場合は、PhaseバーとAmplitudeバーをゆっくり動かし最小限に抑える。Fineは細かくRawは大まかに作動する。また、ModeボタンをAutoにすると、LO発振周波数のスパイクを除去できる。

● Swap I and Q Channel for RX input
I/Qを反転させる必要がある場合はチェックを付ける。

● Misc Options
その他のオプション

● Misc Options> Autostart
チェックを入れると、Startボタンをクリックしなくても起動後に自動受信できる。
● Misc Options> set LO <-> Tune Offset
クリックして表示される小窓フォームに、LOとTune のオフセット周波数を入力する。
● Misc Options> Tune fixed to 'LO <-> Tune Offset'
チェックを入れると、set LO <-> Tune Offset で入力したオフセット周波数にセットされる。
● Misc Options> S-Meter calibration
チェックを入れると警告が出るので、「OK」をクリックして警告を消す。安定した一定の信号を受信して、Sメーターのセットしたい目盛上で左クリックすると、指針がクリックした位置へ誘導され、右クリックするとセットされる。

● Misc Options> Lock Volume
受信音量が出力レベルを超えると、Volume Levelのスライダーが自動的に音量を抑え、チェックを入れると手動調整になる。
● Misc Options> Show Time in UTC
チェックを入れると、時刻をUTCで表示する。(日時表示部上でクリックしても、JST/UTC が切り替えられる)
● Misc Options> Normal Process Priority (default)
チェックを入れると、HDSDRを他のソフトと同様処理をする。
● Misc Options> High Process Priority
チェックを入れると、HDSDRを他のソフトより優先処理をする。
● Misc Options> Show Status
現在の状態を確認するためのメニュー小窓を表示する。

● Misc Options> Reset to factory Settings
HDSDRを初期化する。


● Mouse Wheel
マウス操作を設定する。

● Mouse Wheel> Direction: Default
マウスホイールを手前に回すと周波数が上がる。
● Mouse Wheel> Direction: Inverted
マウスホイールを手前に回すと周波数が下がる。
● Mouse Wheel> Mode: Tune
Tuneのみの周波数が動く。
● Mouse Wheel> Mode: LO
LOおよびTuneの両方の周波数が動く。
● Mouse Wheel> Step
マウスホイールの周波数のステップ幅を選択する。


● RF Front-End+Calibration
RFフロントエンドを校正する。

SDR hardware coupling
□ SDR hardware connected to antenna (default)
アンテナを使用する場合にチェックを入れる。
□ SDR on IF output,which is controlled
アンテナを使用せずソフトに任せる場合にチェックを入れる。
Sync Mode
同期モードを選択する。
〇 Full sync in both directions
双方向を完全同期する。
〇 Independent Tune in HDSDR
HDSDRを独立同調する。
〇 Independent Tune, but sync on extemal change
独立同調で、外部変化に同期する。
IF-frequency:
IF周波数およびコンバータを使用する場合はその合算周波数をフォーム内に入力する。
Global Offset:
LO周波数とTune周波数が同等の場合、スペクトラムの中心にディップ点が生じるので、そのディップ点を左右にシフトするために必要な周波数をフォーム内に入力する。
Additional Offset per Mode in Hz
モードごとのオフセットを該当するモード欄に追加入力する。(単位は、Hz)
□ Mirror RF Spectrum in general
一般的なミラーRFスペクトラムで、RX入力のためのスワップIおよびQチャンネルと同様効果を持たせる。
□ Mirror RF Spectrum for Tune
低IFを使用する一部の無線機のためのもので、I/QはIFの上下逆になる。使用する場合は、フォーム内にIF周波数を入力する。
□ operate CW in lower sideband (LSB)
LSBでCWを動作させる。
□ Swap CW and CWR for Omni-Rig
Omni-RigのCWとCW-Rを入れ替える。
〇 SDR hardware on Down/Up-Converter LO Frequency of Down/Up-Converter in Hz:
ダウン&アップコンバータを使用した場合はチェックを入れ、その周波数をフォーム内に入力する。(単位は、Hz)
〇 SDR hardware in undersampling mode Samplerate of Analog-Digital Converter in Hz:
A/Dコンバータ(ADC)を使用した場合は、チェックを入れ、その周波数をフォーム内に入力する。(単位は、Hz)

LO Frequency calibration
Current Tune Frequency [Hz]
現在同調している周波数表示
Correct Tune Frequency [Hz]
チューン周波数をフォーム内に入力し、Calculate ボタンをクリックして修正する。また、元に戻すときは、Reset ボタンをクリックする。

※ 参考 下画像は、HDSDRとOmni-Rigおよび「KENWOOD TS-950S」のIF出力(8.83MHz)と同期を取った場合の設定例である。また、100MHzのコンバータを付加し、実際に「TS-950S」のU/LSBにて送受信確認済みである。また、ゼロビートはLSBにて調整した。

実際に運用するには、仮想COMポートは必須である。「LPB2のインストールおよび設定」が参考になるだろう。

※ 参考 下画像は、HDSDRとOmni-Rigおよび「ICOM IC-706」のIF出力(69.0115MHz)と同期を取った場合の設定例である。実際に「IC-706」のU/LSBにて送受信確認済みである。また、ゼロビートはLSBにて調整した。

IC-706で実際に運用するには、IF信号を取り出す改造が必要になるので、こちら「IC-706 IF信号を取り出す」が参考になるだろう。

● Recording Setting/Scheduler
リアルタイム録音および予約録音設定のダイアログで、AF/RF両方の信号の録音および再生が可能である。この項目の詳細については、全体が長文になるので割愛する。

● DDE to HDSDR
DDE(Dynamic Data Exchange)とは、Windowsでサポートされているアプリケーション間の通信プロトコルであり、ソフトウェア間で通信手順を定めたもので、他のアプリケーションにコマンドを発行し、特定処理の依頼やデータ結果を受け取ることができる。
前記、「SDR hardware coupling」の「SDR on IF output,which is controlled」をセットした場合は、ここの設定を併せて行う。

● CAT to Radio(Omni-Rig)
Omni-Rig(オムニ リグ)を設定するには、COMコンポーネントの組込みが必要になるので、このサイトの[Omni-Rig のインストール]を参照すること。

Omni-rig(オムニ リグ)の同期の方法を設定する。

※ 参考 下画像の左は「KENWOOD TS-950S」、右は「ICOM IC-706」を実際に設定し、送受信を確認したメニューである。

sync Rig 1
Omni-rigに無線機のセットアップが終わると、セットアップした順番に同期させる無線機が表示されるので、運用する表示にチェックを入れる。
sync to Omni-Rig
Omni-rigを同期させる。
sync from Omni-Rig
Omni-rigからの同期を受ける。
sync Tune frequency
Tuneと同調させる。
sync LO frequency
LOと同調させる。
sync Modulation
復調モードを同期させる。
set Converter Offset
コンバータのオフセットを設定する。
Swap CW and CW-R
CWとCW-Rを入れ替える。

● CAT to HDSDR
HDSDRをシリアル経由で、CATインターファイス制御する場合にセットする
HDSDRの送信設定や外部PTT SWを付ける場合などに使用するが、ここでは割愛する。

● TX
送信するソフトのTXボタン(PTT SW)を有効にする。
※ あなたのライセンスに従ってください・・・の警告が出たら無線ライセンスのある方は「Yes」を選択する。
mute RX audio on TX
チェックを入れると、送信時にPCの音声をミュートする。

最後に

「HDSDRを使用してみたいが英語版なので難しい。」という声が多く聞かれたので分かる範囲で記したが、詳細な使用方法については各々項目を試してみて、各自に合った設定を決定するべきであろう。

使いながらいろいろと試しているとすぐに要領が分かってくる。また、正規マニュアルはないので、詳細については英語表記だが、➡ ここが参考になるだろう。

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