SDRSharp ソフトウエアラジオの導入
【 更新日:2019年08月02日 】

SDR# rev:1707

SDR(Software Defined RADIO)を日本では、ソフトウエアラジオまたはソフトウエア無線などと呼ばれている。SDRSharp は広帯域受信を可能にした、Windows 7 以降、Linux、Mac のOS上で作動するフリーウェアソフトである。

SDRSharp で受信を可能にするには、チューナーにドングル (Dongle) と呼ばれる USB TV ワンセグチューナーを使用する。また、周波数をコンバートすることで、LF・MF・HF の受信も可能にする。なお、受信周波数帯に必要なアンテナの接続は必須である。

ここでは、Windows 用の SDRSharp をダウンロードして、インストールから起動および簡易的な設定までを記していくことにする。

※ SDRSharp にプラグインを付ける場合は下記を参照。

▪ SDRSharp に ➡ Frequency scanner / 周波数スキャナー を付ける

▪ SDRSharp に ➡ LevelMeter / レベルメーターを付ける

▪ SDRSharp に ➡ Toolbar / ツールバーを付ける

▪ SDRSharp に ➡ Tuner Knob / チューナーノブを付ける

1、SDRSharp の導入で必要なもの

ソフトウエア関連
●Microsoft .NET Framework 4.6 以降(Windows 10 は、プリインストール)
●Microsoft Visual C++ Runtime(ランタイム・コンポーネント)
●SDRSharp(ソフトウエア本体)

USB ドングルチューナー
●チューナーチップに (Elonics E4000)、(Rafael Micro R820T,R828D)、(Fitipower FC0012,FC0013)、(FCI FC2580 ) の IC が搭載されており、デコーダーチップに (RTL2832U) の IC が搭載されているものを使用する。入手するには、[RTL2832U+R820T2]で検索する。(ドングルの詳細は、➡ ここを参照)

アンテナ
●受信周波数帯用のアンテナが必要である。ロケーションに恵まれていれば、簡単な自作のループアンテナなどで受信可能である。また、アマチュア無線家は運用中のアンテナを利用する。

コンバーター
●HF帯以下を受信するには、周波数コンバーターが必要になる。自作も有りだが難問であり手間がかかる。入手するには USB ドングルよりも高価だが ➡ [SC-HFCONV-100] は高性能である。

その他
●アンテナとUSBドングル間の 50Ω または 75Ω の同軸ケーブルが必要。
●PC の外部ノイズが気になる場合は、USB ドングルと PC 間を離す必要があるので、USB 延長ケーブルが必要。
●コンバーターを使用する場合は、コンバーターと USB ドングル間の同軸ケーブルおよび USB 電源ケーブルが必要。

2、ソフトウエアのインストールと SDRSharp の構築

ランタイムのダウンロードとインストール

[Microsoft .NET Framework 4.6 以降のバージョン] がインストールされていない場合は、32bit・64bit 共通、➡ ここからダウンロードしてインストールする。

[Microsoft Visual C++ Runtime] がインストールされていない場合は、使用する PC に合うものを、➡ ここからダウンロードしてインストールする。

SDRSharp のダウンロードとインストール

●SDRSharp の公式サイト [AIRSPY (エアスパイ)]、➡ ここから Windows 用をダウンロードし、任意のフォルダーに入れる。

2019年08月02日現在

上記 [AIRSPY] からダウンロードができなくなった場合は下記からどうぞ!

sdrsharp-x86.zip rev:1702

sdrsharp-x86.zip rev:1707

●任意の場所にフォルダーを作成してフォルダー名を付ける。

ここでのファイル名は、[SDRSharp] とした。

●ダウンロードした圧縮ファイル [sdrsharp-x86.zip] を、作成したフォルダーにコピペして解凍する。

●解凍したファイル内のバッチファイル [install-rtlsdr.bat] を、ダブルクリックしてインストールする。

インストールが始まると、下画像の DOS(コマンド・プロンプト) 画面が表示され、作成した [SDRSharp] のフォルダー内にインストールファイル生成される。インストールが終了すると DOS 画面は消える。

3、USB ドングルチューナーのインストール

USB ドングルを USB ソケットに差し込む。

●USB ソケットに差し込むと同時に、USB ドングルのドライバがインストールされる場合があるが、そのままインストールする。

USB ドングル用ドライバのインストーラを実行する。

[SDRSharp] フォルダー内にインストールされた USB ドングル用デバイス ドライバのインストーラ [zadig.exe] を、ダブルクリックして実行する。

●ユーザーアカウント制御のダイアログが表示されるので、[はい]をクリックする。

●インストーラが立ち上がると、下画像のデバイス インストール用のダイアログが表示されるので、[Options] をクリックし、[List All Devices] をクリックする。

デバイスを選択する。
[List All Devices] をクリックすると、横長のプルダウンメニュー内に、各々のデバイスが表示されるので、差し込んだ USB ドングル用のデバイスを選択する。

なお、TV28Tv2DVB-T、EzTV666 RTL2832U、EzTV-668 RTL2832U 等のドングルは、[Bulk-In,Interface(Interface 0)] と表示される場合がある。

また、同名称のドングルでもロットによってデバイスの表記が違ってくるので、不安な場合は、良くリサーチしてから選択する必要がある。

下の画像は、[DVB-T+DAB+FM] のドングルで、[RTL2838UHIDIR] と表示されたデバイスを選択したものである。

間違って他のデバイスをインストールしてしまうと、そのデバイスや PC が作動不能になる恐れがあるので、細心の注意を払い選択する必要がある。

ドライバをインストールする。

●選択したデバイスが表示されていることを確認して、[Install Driver] をクリックする。2回目以降のインストールは [ReInstall Driver] 表示に代わる。

●ドライバがインストールされる。

●インストールが終了するとダイアログが開くので、[Close] をクリックして終了する。

デバイスマネージャーで、ドライバを確認する。

●デバイスマネージャーを立ち上げて、インストールしたデバイス ドライバが組み込まれていることを確認する。

下の画像は、さまざまな USB ドングルのドライバを、システムの異なる PC に暫定的にインストールしてみたものである。これによって、ドライバ名や組み込まれている場所がそれぞれ違っていることが見て取れる。

今回インストールした USB ドングルは、中央の [DVB-T+DAB+FM] で、デバイス ドライバは、[RTL2838UHIDIR] である。

4、PC を再起動する

再起動しなくても SDRSharp は立ち上がるが、再起動して PC に新しいソフトが組み込まれたことを再確認させると、レジストリ内などが整理されるため、プロバビリティーは良くなる。

5、SDRSharp を起動して受信設定をする

アンテナを接続する。
●受信設定する前に、受信アンテナをUSBドングルのソケットに差し込む。

SDRSharp を起動する。
●インストールした [SDRSharp] フォルダー内の実行ファイル [  ] をダブルクリックして SDRSharp を起動する。

<< SDRSharp rev:1702 の表示画面 >>

下の画像は、アマチュア無線 7MHz 帯の LSB を受信している表示画面である。なお、上部のレベルメーターおよび左下のチューナー ノブはオプションのため、デフォルト画面では表示されない。また、周波数表示がプラス 100MHz 表示であるが、コンバーターを使用しているためである。

前記でインストールした USB ドングルチューナーのデバイスをセットする。

●設定メニュー内の最上部のプルダウンメニュー [Source:RTL-SDR(USB)] から、インストールした USB ドングルチューナーのデバイス名を選択する。

下の画像では、[RTL-SDR(USB)] を選択したものである。

オーディオ デバイスを選択する。

●設定メニュー内のプルダウンメニュー [Audio] から [Output] のプルダウンメニュー内で、出力するオーディオ デバイスを選択する。なお、デフォルトでは適当なオーディオ デバイスが選択されている。

下の画像では、通常使用している [スピーカー(VIA HD Audio(Win 10))] を選択したものである

受信モードを設定する。

●設定メニューのプルダウンメニュー [Radio] から受信するモードのラジオボタンをクリックして設定する。

下の画像は、[LSB] を選択したものである。

受信周波数を設定する。

●表示画面上段の受信周波数の設定は、下記の方法がある。

① 周波数表示の数字上にマウスをポイントして、マウスホイールを上下に回転する。

② 数字上部をポイントすると赤色になり、クリックする毎に上昇する。数字下部をポイントするとグレー色 (下画像) になり、クリックする毎に下降する。また、クリック&ホールド状態にすると早送りになる。

③ 右クリックで、ゼロにリセットされる。

受信開始と終了の仕方。

●オーディオでは馴染みの [ ] ボタンをマウスでポイントすると、[Start] が表示されるので、クリックすると受信を開始する。終了は [ ] ボタンをクリックする。

RFゲイン調整をする。

●メニュー上部の設定ボタン [ ] をクリックすると [RTL-SDR Controller] のダイアログが開くので、下方 [RF Gain] のスライドバーを右側にスライドし、上限(MAX)よりも手前の 43dB 程度で止める。

●他の設定はいつでも設定できるので、下画像のようにデフォルト状態にする。

周波数をズームさせる。

●WFM モードなど帯域幅の広い場合はデフォルトで問題ないが、SSB モードでは帯域幅が狭いため、右側の [Zoom] バーを 1/3 程度まで上にスライドさせる。

●その他のスライドバーは、スペクトラムおよびウォーターフォールの表示を変えられるので、自分で見やすく調整する。バーは上で上限(MAX)、下で下限(MIN)になる。

同調を取る。

受信周波数同調の取り方は、多くの方法が設けられているが、ここでは、受信周波数表示の右にある [ ] ボタンの場合の同調の取り方を記す。また、このボタンはクリックする毎に3段階に変化する。

① 受信周波数文字上にマウスをポイントして上下をクリック、またはホイールを回転する。また、受信モードによりポイントする周波数文字の桁数を変える。

② スペクトラムまたはウォーターフォール上の受信したい場所に、マウスをポイントしてクリックすると、一気にポイント場所を受信できる。

③ ウォーターフォールまたはスペクトラム表示画面上で、マウスホイールを回転すると、設定した周波数範囲を移動する。

なお、ホイールの回転に対する周波数移動範囲は、プルダウンメニュー [Radio] から [Snap to Grid] に☑を入れ、さらに横のプルダウンメニューから移動範囲周波数を選択する。

④ 下の画像のように、受信周波数バーをマウスでクリック&ホールドして、左右に移動すると VFO の周波数が変化して同調が取れる。

受信周波数の帯域幅を設定する。

①プルダウンメニュー [Radio] から [Bandwidth] のフォーム内に帯域周波数を入力する。帯域幅は、 WFM(200KHz) / AM,NFM(10KHz) / SSB(2.5KHz) / CW(300Hz)

②下の画像のように、スペクトラムまたはウォーターフォール内の受信周波数帯域幅表示の端にマウスをポイントすると、左右の白色矢印が表示されるので、クリック&ホールドして左右に移動させる。

ボリューム調節の仕方。
●一目瞭然だが、ボリューム調節は設定メニュー上部の [ ] アイコンの右側のバーを左右に移動する。

6、最後に

SDRSharp のインストールから設定および受信までの基本的なことを記してきたが、記した内容は極一部であり、他にも多くの設定方法や使い方が設けられている。

使用しながらいろいろと試しているとすぐに要領が分かってくる。なお、英語表記だが、セットアップの詳細については ➡ ここを、また使い方は ➡ ここが参考になる。

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