SDRSharp に Frequency scanner
/ 周波数スキャナー を付ける
【 更新日:2019年08月12日 】
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2011年 9月に AIRSPY から SDRSharp rev:1 が発表されてもうすぐ 7年が経過するが、Windows で最も一般的に使用される SDR プログラム となった。RTL SDR を使用する中で、セットアップや操作などが他よりも比較的簡単で動きも軽い。また、AIRSPY 公式および非公式のプラグインが多く作成されており、いろいろ楽しめることが SDR ユーザーの関心を引くのだろう。

そこで、「 SDRSharp で受信するには、周波数スキャナーが欲しい。」という声が多かったので、SDRSharp 用の周波数スキャナーのプラグインを探していたら、ウェブ上でいくつかみつかった。最新の SDRSharp rev:1707 で試してみたところ、作成日が古いためにうまく作動しないものや、説明不足のためにセットアップなどが難しいものが多かった。

しかし、ここで紹介する周波数スキャナーは、2014 年 3月にアップされたものらしいが、SDRSharp rev:1707 でも作動するため、お役に立てばと思い記事にした。

このページでは、SDRSharp 非公式プラグインのリストから、周波数スキャナー(Frequency scanner)をダウンロードし、 SDRSharp rev:1707 にセットアップするまでを、Windows 10 1903 の画像を用いながら記すことにする。

SDRSharp の導入については、➡ SDRSharp ソフトウエアラジオの導入を参照。

1、周波数スキャナー・プラグインのダウンロード

下記の RTL-SDR.RU のウェブサイトから、周波数スキャナーをダウンロードする。

スキャナーのダウンロード ➡ http://rtl-sdr.ru/page/skaner-poisk-novyh-chastot

下画像を参考に、ロシア語で記されているため右上の [ Google translate ] から日本語または英語を選択する。ロシア語に長けている方には失礼しました。

下方へスクロールし、[ダウンロード] をクリックする。

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名前を付けて、任意の場所へ保存する。

ここでは、Scanner のフォルダーを作成して保存した。

ダウンロードした圧縮ファイルは、[ freqscanner.zip ] である。

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2、周波数スキャナーのセッティング

ダウンロードした周波数スキャナーを、SDRSharp にセットアップする。

ダウンロードした圧縮ファイル [ freqscanner.zip ] を解凍すると、[ freqscanner ] フォルダーが生成される。

そのフォルダー内に [ net_3.5 ] および [ net_4.6 ] と、二つのフォルダーが生成されるので、使用するPCの Microsoft .NET Framework のパージョンに合わせてフォルダーをクリックする。フォルダー内には、下の画像のように 二つのファイルが生成されている。

下画像下方の [ SDRSharp.FrequencyScanner.dll ] dllファイルを、SDRSharp のカレントフォルダーにコピペする。

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上画像中央の [ MagicLine.txt ] テキストファイルをエディタなどで開く。

下画像の内容が表示されるので、赤枠内の [<add key="Frequency Scanner" value="SDRSharp.FrequencyScanner.FrequencyScannerPlugin,SDRSharp.FrequencyScanner" />] を、あらかじめクリップボードにコピーする。

注意 上記文字は見本であり、コピーしてもタグが違うため作動しない。必ず [ MagicLine.txt ] のテキストファイルからコピーすること。

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[ SDRSharp ] のフォルダー内の [ Plugins.xml ] をエディタなどで開く。

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前記 3 でクリップボードにコピーしておいたタグを、下画像のように任意の位置へペーストする。

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3、表示の確認およびメニュー内容と設定

SDRSharp を起動し、左側のプルダウンメニュー内の [ ▶ Frequency scanner ] をクリックすると、周波数スキャナーのダイアログメニューが表示される。

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ダイアログメニュー内の中央 [ Edit scan ranges ] ボタンをクリックすると、下画像の周波数プリセットのリスト編集ダイアログが表示される。下記を参考にしながら各フォーム内に、スキャン範囲などを入力してリストを作成する。

Name : スキャン開始時に分かりやすい名前

Start : スキャンを開始する周波数

End : スキャンを終了する周波数

Detector : モード (mode)

Bandwidth : 周波数帯域幅(モード別)

Step size : スキャン時のステップ幅

周波数プリセットリストが一項目作成できた時点で、ダイアログ内の他項目がデフォルトであれば、周波数のスキャンは可能である。

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下画像のダイアログ上部 のプルダウンメニューは、スキャンモードを設定する。

Scan all with save new : 周波数を保存し、すべてをスキャンする。

Scan all without save new : 周波数は保存せず、すべてをスキャンする。

Scan only memorized except new : 保存されている周波数のみスキャンする。

Scan only new except memorized : 保存されていない周波数のみスキャンする。

下画像のダイアログ下部 のテーブルは、スキャンしたアクティビティ時間および周波数を記録する。

Clear : 記録したアクティビティ時間および周波数すべてを削除する。

Delete : カーソル位置のアクティビティ時間および周波数を削除する。

記録した周波数に移動したい場合は、テーブル内の周波数をダブルクリックする。または、クリックで選択して [ Enter ] キーを押す。

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[ Configure ] ボタンをクリックすると、下画像のスキャナーの構成設定のダイアログメニューが表示される。有効にするには数値を入力、または数値を選択し、チェックボックスにチェックを入れて [ OK ] をクリックする。その構成設定の内容を下記に示す。

Auto skip 30 seconds

30 秒のオートスキップ

Auto lock 60 seconds

60 秒の自動ロック

Delete rows with activity 1.0 every 10 seconds

アクティビティ 1.0 の行を 10 秒ごとに削除

Detect channel only center frequency (default all bandwidth)

チャネルの中心周波数のみを検出(デフォルトはすべての帯域幅を検出)

Select channel with maximum level

最大レベルのチャンネルを選択

Use audio mute Noise protection delay 5

ノイズ対策にオーディオミュートを使用 遅延は 5(値は 0 ~ 20)

Show debug info

デバッグ情報をパノラマの右上部に表示

Buttons alpha min. 40 max. 150

ボタンの透明度を最小 40 最大 150(ボタン記号の透明度を 1から255 まで設定)

Panview position Main screen UP / down / left / right

パノラマの表示を画面の上部 / 下部 / 左側 / 右側に切り替える

このダイアログでは、いろいろな設定ができるので、試みて楽しむのもいいだろう。ただし、[ OK ] ボタンをクリックしても作動しない項目があるので、[ SDRSharp ] を再起動する必要がある。また、[ Auto skip ][ Auto lock ] の同時使用は不具合が発生するとの注意書きがある。

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周波数スキャナーのダイアログ内の中央付近に、[ Detect ] 検出および [ Wait ] 待機時間のパラメータ入力フォームが見て取れる。私は良く理解していないが、説明書によると、「SDRSharp 本体のスレッド処理を行うが、中心周波数を変えずにスキャンを行う場合は無関係である。」とのことである。気になる場合は、RTL-SDR.RU のウェブサイトで確認すること。

4、スキャンを開始する

前記したが、周波数プリセットリストが作成できた時点で、スキャナーの他項目がデフォルトであれば、周波数のスキャンは可能となるが、初めてスキャンする場合は、帯域幅の広い [ WFM ] モードをお勧めする。

スキャンを開始するには、下記の手順で行う。

[ Configure ] をクリックし、[ Auto skip 3 seconds ] のチェックボックスにチェックを入れ、スキャンテストのため 3 秒から 6 秒程度を入力する。

上部の[ Start ] ボタンをクリックする。 [ Scan ] ボタンがアクティブになる。

[ Scan ] ボタンがアクティブになったら、事前に作成した周波数プリセットリスト内から、スキャンしたい項目を選択する。

[ Scan ] ボタンをクリックする。

ときどき、設定したモードにならない不具合があるので、[ Stop Scan ] ボタンで一旦止めて、再度 [ Scan ] ボタン開始で直る場合もあるが、確実に行うには[ Radio ] メニューでモードを選択する。

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5、パノラマの表示およびその内容

パノラマとは、スキャン開始と同時に SDRSharp の画面下部(デフォルト)に現われる、スキャン状態の表示と操作画面のことである。

[ Zoom FFT ] を表示している場合は、すべてのチェックを外して非表示にすると、パノラマ表示が拡大されて見やすくなり、操作も容易になる。

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事前にプリセットのリストを作成したパノラマが、画面下に横幅いっぱい表示されて操作可能になる。

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パノラマ表示は、説明書から「S/N 比をデシベルで表したものである。」との説明である。

アマチュア無線家は熟知しているが、S/N 比とは、信号(Signal)と雑音(Noise)の比率のことで、元の信号に対して機器を通過することによって生じる雑音の比率をデシベル(dB)という単位で表したもので、数値が大きいほど雑音が少ないことを表す。

パノラマ内のボタン記号と操作を記す。

                                 
写真 : スキャン周波数を UP
写真 : スキャン周波数を Down
写真 : スキャンを一時停止
写真 : 非アクティブ(スキャン バーのロック)
写真 : アクティブ(スキャン バーのアンロック)
写真 : アクティビティ レベルの赤線を UP
写真 : アクティビティ レベルの赤線を Down
写真 : 黄線は UP / Down するが、説明不足のため内容は不明
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下の画像では見えにくいが、アクティビティ レベルの赤線とは、 ボタンをクリックして上下する横に長い赤色の線である。この赤い線を上に越える信号をスキャンするようになる。しかし、信号のみのスキャンは歓迎するが、ノイズまでスキャンしてしまうので、そのノイズは非アクティブにする必要があるため、その方法を記す。

下のパノラマ表示画像を見ると、信号やノイズのバーが色分けされているのが見て取れるが、その色分けを記す。

FM 信号を受信している場合の色

  信号の色 : 緑色は、アクティブ / 黄色は、非アクティブ

  ノイズの色 : 青色は、アクティブ / 赤色は、非アクティブ

FM 信号以外を受信している場合の色

  信号およびノイズの色 : 青色は、アクティブ / 赤色は、非アクティブ

信号およびノイズを、アクティブまたは非アクティブにするには、マウスで信号のバー上をクリックすると、上記の色に変化する。

信号の値は縦のバーで表示している。バーの幅は、前記 [ Edit scan eanges ] で設定した [ Step size ] スキャン時のステップ幅で、この幅が狭くてマウスでクリックしにくい場合は、パノラマ上でマウスのホイールを転がすとズームできる。

下の画像以降は、WFM を受信している画像である。

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周波数のスキャン範囲が広い場合、ノイズをまとめて非アクティブするときは下画像のように、必要なノイズ位置( から )へマウスをドラッグし、写真 をクリックする。

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下の画像のように、ノイズをまとめて非アクティブにできる。

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下画像はあくまで例示だが、すべてのノイズレベルを非アクティブに変更、信号レベルのみを残し、アクティビティ レベルの赤線を信号レベル以下に Down したものである。このように設定することで、信号のみをスキャンできる。

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6、最後に

ここまで、SDR ソフトウエア SDRSharp に周波数スキャナーのプラグインを付ける方法と、簡易的な使い方を理解している範囲で記してきた。

FM や AM のスキャンは思うように作動してくれるが、SSB になると半波を使用しているので、スキャンも半端になってしまう ?

最後には、このページで使用した [ SDRSharp.FrequencyScanner ] の評価を記そうと思っていたが、 FM や AM, SSB など多くの受信モードがある中、アマチュアレベルで、すべてのモードを同じようにスキャンするソフトウエアを組み上げることは、大変なことだということをあらためて痛感し、この程度になってしまった。以上 参考になれば幸いである。

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